よくあるご質問
皆様からよくいただくご質問を掲載しております。お困りの際の参考にしていただければ幸いです。
その他、分からないことやご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
-
曹洞宗とはどんな宗派ですか?
曹洞宗(そうとうしゅう)は仏教を開かれたお釈迦(釈迦牟尼仏(しゃかむにぶつ))さまを御本尊と定め、お釈迦さまのみ教え「おさとりの心」を正しくお伝えになられた道元禅師(どうげんぜんじ)(高祖承陽大師(こうそじょうようだいし))さま、そして、そのみ教えを日本各地に広められた瑩山禅師(けいざんぜんじ)(太祖常済大師(たいそじょうさいだいし))さまを両祖として、お釈迦さま、高祖さま、太祖さまを「一仏両祖」とお呼びし、人生の導師として信仰のまことをささげます。
-
曹洞宗の教えは何ですか?
お釈迦さまは坐禅によって本当の安らぎ「安心(あんじん)」を得られました。
曹洞宗はお釈迦さまより歴代の祖師(そし)方によって相続された「正伝の仏法」を依りどころとしております。それは坐禅の教えを依りどころにしており、坐禅の実践によって得られる身と心の安らぎ「安心」がそのまま「仏の姿」であると自覚することにあります。
そして、坐禅の精神で日常生活をしっかりと営み、一日一日を大切に心安らかに生きましょうというのです。
私たちは、生まれながらにして仏さまと同じ心、「仏心(ぶっしん)」を与えられて、この世に生まれたと道元禅師さまは言っておられます。
「仏心」とは、自分のいのちだけでなく、他の生きとし生けるもの全てを慈しむ心であります。
しかしながら、私たちはその心を見失って、欲張ったり、愚痴ったり、不平不満の我がままな日暮をしてしまいがちです。
お釈迦さま、道元禅師さま、瑩山禅師さまの「み教」を信じ、その教えに導かれて、毎日の生活の一つ一つを大切にすることを心がけるならば、身と心が調えられて、私たちの中にある「仏の姿」が明らかになり、全ての生きとし生けるものへの優しさや思いやりが生ずるでありましょう。そのような生き方を固く誓い実行していくことが曹洞宗の教えであります。
-
曹洞宗にはなぜ本山が二つあるのでしょうか?
曹洞宗では福井県の永平寺と横浜市鶴見の總持寺の2ヶ寺を本山とし、それらを両大本山(りょうだいほんざん)と称しています。一つの宗派においてご本山が2つというのは珍しいと思われるかもしれませんが、曹洞宗では道元禅師さまと瑩山禅師さまを両祖としていることから、それぞれがお開きになられた寺が本山となっています。
-
曹洞宗の坐禅「只管打坐(しかんたざ)」とは
曹洞宗の教えの根幹は坐禅にあります。それはお釈迦さまが坐禅の修行に精進され、悟りを開かれたことに由来するものです。
禅とは物事の真実の姿、あり方を見極めて、これに正しく対応していく心のはたらきを調えることを指します。そして、坐ることによって身体を安定させ、心を集中させることで、身・息・心の調和をはかります。
曹洞宗の坐禅は「只管打坐(しかんたざ)」、ただひたすら坐るということです。何か他に目的があってそれを達成する手段として坐禅をするのではありません。
坐禅する姿そのものが「仏の姿」であり、悟りの姿なのです。
私たちは普段の生活の中で自分勝手な欲望や、物事の表面に振り回されてしまいがちですが、坐禅においては様々な思惑や欲にとらわれないことが肝心です。
道元禅師さまは坐禅だけではなく、全ての日常行為に坐禅と同じ価値を見出し、禅の修行として行うことを説かれています。
修行というと日常から離れた何か特別なことのように聞こえますが、毎日の生活の中の行い一つひとつを坐禅と同じ心でつとめ、それを実践し続けることが、私たちにとっての修行なのです。
-
お寺の御本尊の前では、何と唱えればいいのですか?
曹洞宗の宗派としての本尊は釈迦牟尼仏とされており、当蟠龍寺でも、釈迦牟尼仏をご本尊としています。
「南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ)」とお唱えします
「南無」とは「帰依(きえ)する」という意味で、帰依というのは、身も心もすべてゆだねるということです。
「南無釈迦牟尼仏」とお唱えすることは、道元禅師さまのお言葉である「ただわが身をも心をもはなちわすれて、仏のいえになげいれ」ということにほかなりません。
それは、「私」「自分」という計らいを一切捨て去って、全てを仏さまのふところに飛び込んで、仏さまの導きにおまかせするということであります。
-
仏壇の前ではどのようにおつとめするのですか?
曹洞宗の基本は、お釈迦さまが菩提樹の下で悟りをお開きになったときの追体験としての坐禅です。日常のおつとめもこれと同じで、仏前では坐禅をするときと同じ気持ちで心をととのえて静かに正座します。
「朝のおつとめ」
一、朝食前にご飯と湯茶のお初をお供えし、お灯明に火を点じ、お線香(本数は1本)を真っ直ぐに立てます
二、御本尊とお位牌を仰ぎ、呼吸を整え、気持ちを静かに保ち、カネを三つ鳴らします。一つ鳴らす毎に、合掌して、頭を下げ礼拝(らいはい)します。
三、お経を次の順序でお唱えします。
1、開経偈(かいきようげ)
2、懺悔文(さんげもん)
3、三帰礼文(さんきらいもん)
4、摩訶般若波羅蜜多心経(まかはんにゃ)はらみつたしんぎょう)、いわゆる般若心経で、御本尊さまにお唱えするお経です。
5、本尊回向文(ほんぞんえこうもん)を唱えます。
6、御先祖さまには修証義(しゅしようぎ)(一章~五章の内のいずれか)、妙法蓮華経観世音菩薩普門品偈(みょうほうれんげきょうかんぜおんぼさつふもんぼんげ)(いわゆる観音経)、舍利礼文(しゃりらいもん)、妙法蓮華経如来寿量品偈(みようほうれんげきようにょらいじゆりようほんげ)などから、適宜えらび読誦します。
7、先亡諸霊回向文(せんもうしょれいえこうもん)
8、四弘誓願文(しぐせいがんもん)
四、カネを三つ鳴らします。一つ鳴らす毎に、合掌して、頭を下げ礼拝(らいはい)します。
「夕方のおつとめ」
朝のおつとめに準じ、まず、開経偈、懺悔文、三帰礼文をお唱えします。そして、修証義、妙法蓮華経観世音普門品偈、舍利礼文、妙法蓮華経如来寿量品偈などを、適宜選び読誦します。
最後に普回向(ふえこう)をお唱えします。礼拝の仕方は朝と同じです。
御詠歌を習っておられる方は、お経の後にお唱えするとよいでしょう。
おつとめの回数は、朝夕二回が原則ですが、それがむずかしいときはどちらか一回でもおつとめしましょう。
なお、時間にゆとりのない場合は「南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ)」の唱名を三遍繰り返しただけでもいいです。
-
葬儀を行っていけない日はありますか?
曹洞宗の教えの中に、「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」という禅語があります。人生は晴れの日ばかりではなく、風の日、雨の日もありましょう。そのような人生であっても、今日という日は二度とない、かけがえのない一日であるととらえ精一杯生き抜くなら、どんな日も「日日是好日」となります。そのような教えからすれば、葬儀を行っていけない日はないのです。
「友引」あるいは「亡くなってからの四日目」などは、古くからの慣習として定着したものですので、それに振り回される必要はないでしょう。
-
戒名とは何ですか?
戒名とは、仏教に帰依し仏弟子となった方に授けられるお名前です。仏の弟子となる際に、まもり保つべき教え(戒)を師から授けられます。その時に新たな名前(戒名)が与えられるのです。
本来であれば、仏弟子となる為には、生前に受戒の儀式を受けるのですが、生前、その機会を得られなかった故人に対しては、葬儀の際に戒を授けて、仏弟子として仏の世界にお送りするのです。
-
お布施はいくら包んだらいいのですか?
「葬儀や法事の時に、お布施をどのくらい包んだらいいのか?少ないと失礼に当たるし、多すぎて、あとが続かなくても困るし」と、悩んでしまいます。
布施の一つであるお金や物を施す財施は、自分が一番執着しているものをお寺に差し出し、自らの徳を積む行為です。
僧侶の読経に対する手数料ではないのです。あくまでも自らがお釈迦さまに帰依し、仏道の修行として喜捨するものです。
菩提寺というのは皆さま方の信仰のよりどころであり、御先祖さまが眠られ、やがて自分も納められる聖域なのです。
しかも、寺院の敷地、建物は宗教法人の所有であるから、檀信徒全体の共有物でもあります。ですから、そのお寺を護持し、仏法興隆に尽くすことは檀信徒としての努めでもあります。本来は、常日頃から布施するものなのですが、葬儀や法事の時だけ、お布施を包むものですから、お布施イコール=葬儀料、法事料という誤解を生ずるのです。
布施(財施)はあくまでも、分に応じて施しをする、ということが根本であります。ですから一人一人、異なるのが当然なのです。
自分がお寺に取られたと思う気持ちがあったのでは、もはや布施ではなくなります。
自らがこの位なら、喜んでさしあげられるという金額が目安かと思います。
-
お彼岸、お盆にはどうすればいいのですか?
最初に本堂の御本尊さまに参拝し、位牌堂に安置されているご自分のお位牌にもお詣りして、お菓子、果物などをお供えします。それから、お墓にお参りします。
また、お寺では毎朝、御先祖さまの供養をし、炊きたてのご飯をあげておりますので、そのお礼の気持ちから、「お盆礼」「お彼岸礼」を包むようにしましょう。
-
御詠歌をならいたいのですが?
曹洞宗では御詠歌の正式な名前は梅花流詠讃歌と言います。
お釈迦さま、道元禅師さま、瑩山禅師さまの「一仏両祖」のみ教えやご生涯、また、亡き人を追善・供養する気持ちを詠い込んだ詠讃歌を奉詠することにより、宗門の教えを学び、その教えを実践する中で、心の安らぎ、生きる力を得るものであります。
当寺では、毎月一回練習会がありますが、初めての方でも、随時受け容れておりますので、どうぞ気軽に連絡して下さい
-
年回供養の際、本堂・お墓で飾るお花を、お寺にお願いしたいのですが可能でしょうか?
可能です。年回お申し込みの際に、あわせてご依頼ください。年回当日、お花代を頂きます。
詳細は、お問い合わせ下さい。